29 Aug 2022
先日、スペシャルプログラム「インプロ体験」を行いました。
インプロとは即興劇のことで海外では教育現場に取り入れられていることもあります。
インプロには台本はありません。
台本がないので表現も自由。自分の頭の中にあるイメージをうまく演劇に表現していきます。
正解がない分難しさは当然あるのですが、どんな表現でもすることができる自由さがインプロの楽しさです。
インプロは自由になんでも表現できる楽しさがある反面、うまく表現が思いつかないと手こずることもしばしば、、、。
子どもたちも初めはどのようにすることが正しいのかわからずに先生を見ているだけでしたが、先生のお手本を見ると安心したのか少しずつ自分なりの表現をしていきました。
自分で考え様々な表現に挑戦していきます。
表現することに慣れてくるとひとりひとりの個性が大爆発!アイデアとアイデアが交差して表現の化学反応を起こしていきます。
ただ寝転がっているように見えるこの写真にも実はインプロならではのストーリーが隠されているのです。
子供たちはお友達と協力しながら、即座に動物園→動物→暴れる→眠らされる→寝るといったストーリーを作り上げました。
セットも何もない教室の舞台でこのようなストーリーを即座に作り上げてしまう子供の発想力には驚かされました。
表現の楽しさを知った子供たちは個性をぶつけ合いながら新しい劇に挑戦していきます。
場はどんどんと熱を帯びて盛り上がっていきます。
忍者になりきってみたり
木になりきって敵から身を守ってたり
凛々しい侍になってみたり、なりたいものになりきることができるのもインプロの楽しさかもしれません。
最後にインプロ体験の中で見ることができた素敵なエピソードについてご紹介します。
表現はできるようになったら楽しいですが、はじめは殻を破るまでになかなか時間がかかるものです。
日常的に表現をすることに慣れていない子にとっては難しいことです。
今回の体験でもうまく表現ができない子どももいました。
そんな子どものために先生が用意してくれていたのは「もう一回!」の魔法です。
うまく表現ができず困っている子を見つけたらほかのお友達が「もう一回!」と言ってあげることで、そのお芝居をリセットすることができる魔法です。
この魔法の鍵は、困っているお友達を助けようとする心です。
困っているお友達を見つけた他の子が、小さな声で「もう一回」と言ってくれました。すかさず、周りの子どもたちもそれに気づき、みんなで声を合わせて次は大きな声で言いました。
「もう一回!!!!!!」
たくさんの人が見ている中で、困っているお友達を助けることは、子どもにとっては少し勇気がいる行動かもしれません。
初めに助けようとしてくれた子も、それに気づいてくれたほかの子たちも勇気を出してくれました。
インプロという体験を通じて周囲と協力しながら、何かを作り上げることの楽しさを知ることができたのだと感じた瞬間でした。
インプロ体験は子どもたちの表現力、そして協調性を身に着けることができる体験でした。
このプログラムをきっかけに、自分の中にあるものを表現できるようになってもらえたらと思います。
汗だくになりながらも、とても充実した時間になりました!