2017年 5月 の投稿一覧

「あそび」について

もう15年以上も前のことになりますが、世田谷でトンカチや木材が自在に使え「自分の責任であそぶ」という掲示のある公園を見つけました。そこで感じたことを昨日のことのように覚えています。

「自分の責任であそぶ中で危機認識能力や身のこなしを育てていきたい。絶対安全で怪我ひとつしない冒険心なんてないのだから。やりたいと思うことが自分たちで実現できる場所が総合部でありたい。それは学習における参加対話型・問題発見解決型・発信型と呼応している。あそびは子どもたちの生活そのものだし、思い通りにいかないことから知恵を獲得する絶好の場」

当時書きとめたメモですが、その気持ち、まったく変わっていません。

ちなみに「あそび」は小学2年生の学年テーマになっています。

保護者からの励まし

総合部に入学後、ご家庭の都合で小4の時にロンドンに渡り、昨年度から総合部に帰ってきたOさん(TOEIC 975 現在は中3)のお話。

 

現地校での自己紹介スピーチの場面で、そのスピーチが大胆かつ意欲的で「やる気がある」と評価され、3か月の補習コースが一般的なところ、彼女は普通コースに投げ込まれる。総合部では当たり前だったプレゼンの文化が、認められたようで嬉しかった。

 現地校では、エッセイを書くことを常に求められた。宿題はいっぱいだし、大変だけれど乗り切ることができた。本人曰く、「通用しちゃった 総合部の探究」

総合部では、課題は自分で見つけるのがあたりまえだし、書くことも、全然苦じゃなかった。

 

そんなOさんの保護者から、こんな励ましの言葉をいただきました。

「グローバル化が騒がれていますが、インターナショナルな世界では英語ができるかどうかは決定的な要因ではありませんでした。あなたはどう考え、それはなぜかが問われるだけ。日本という文化の中で生きてきた人間としてどう応えていくのかが問われるだけ。その部分に総合部は的確に働きかけてくれていました。在学中はよくわからなかったけれど、外に出てみて総合部の教育がよくわかりました。総合部の教育には世界性がありました」

ありがたい言葉です。

卒業生からの手紙

先生お元気ですか。 医科歯科大は、日本で一番タフな場所ではないかと思えるほど多くの経験ができます。出会う人間もわからなくなるほどですが、自分らしくあり続けます。

 

手紙を読みながら、ふと、彼女が中2の時に書いた探究レポートを思いだしました。

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「サザエさんからの考察」

個人主義の世の中で大切なものは何だろう。サザエさんを読むとそこにはつねに笑いと温かさがある。私たちは時間に追われ、いつも何かに追われている。
しかし、サザエさんの世界はもっとゆったりと時間が流れている。四コマの一瞬のことなのに不思議である。
私が日本人でよかったなと感じることは生活や人権を守られ、安心して学校生活を送れること。固有の文化についての誇り。言語が統一されていることも大きい。
サザエさんにはそれとは違った「日本人でよかったな」があふれている。平凡な家族、生活、そこでの互いの敬いや付き合い、寛容さや思いやり。今、スマホに代表される便利すぎる生活が関係を希薄にし、「自分さえよければ」という個人主義を生みだしてしまっている。
サザエさんの世界にリアリティーはないが、人が人として生きていくなかで大切なことに気づかされる。それは「日本人でよかった」という理想の姿なのかもしれない。
(探究レポートから抜粋)

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私は彼女のレポートが好きです。自分の言葉で語り、自分の頭で考えることが「当たり前」で、借り物や誰かがこう言っているなどということが微塵も感じられないから。
「医者」という仕事が「そこにある」訳ではありません。教師も「教師になる」のですし、子どもたちによって教師にしてもらうのです。